ミツバチの生態
ミツバチの生態
ミツバチには、1匹の女王蜂、雄蜂、働き蜂がいます。働き蜂は約1か月の寿命の中で、2週目くらいまでは巣の中での仕事(掃除、育児、巣づくり、蜂蜜づくり)をして、その後は巣の外へ出て、花蜜や花粉集めをします。一度に自分の体重の半分ほどの重さの花蜜を運ぶことができ、花粉は後脚に団子状にして運びます。また、女王蜂や若い幼虫に与えられるローヤルゼリーは、花粉を原料として若い働き蜂の乳腺から分泌されたものです。そして、女王蜂は毎日1,000個前後の卵を産みます。
ミツバチがもたらす恩恵
私たち人間が生活する上で、ミツバチにはさまざまな場面で助けられています。
・野菜や果実の受粉
・はちみつ、ローヤルゼリーの生成
・蜜ろうの生成
ミツバチの受粉によって実をつける野菜・果物は数多くあります。トマト、ブロッコリー、ナス、りんご、スイカ、イチゴ、メロン…などなど人間の食料はミツバチに支えられているのです。また、ミツバチの巣の材料になっている「蜜ろう」は、化粧品やクレヨンなどにも使用されています。
ミツバチの視覚と学習能力
ヒトと同じように、色、形、動きを見ることができますが、視力はあまりよくないようです。ヒトで例えるなら近視と言ってよいでしょう。また、紫外線が見える代わりに、赤は色としては見えません。ハウスの被覆材に紫外線カットフィルムを用いると、うまく飛べなくなることがあるのは、普段頼りに
している紫外線が使えなくなってしまうからです。また、ミツバチは優れた記憶・学習能力を持っています。巣箱の位置、花の色、形、匂い、開花時刻、花の咲いている場所などを覚え、再度の訪問の時に役立てています。