分蜂

分蜂とは

繁殖期になり、巣の蜂の数が多くなると、女王蜂が巣の半数ぐらいの働きバチを連れて巣を出ていきます。これを「分蜂(ぶんぽう)」と呼びます。分蜂した女王蜂は、新しい巣を作る場所を探します。残った巣では、女王蜂を育てるための特別な部屋(王台)から新しい女王蜂が産まれてきます。分蜂は群が大きくなると自然に行われ、雄蜂が増えてきたり、女王蜂を育成する王台を作り出したら分蜂の合図だといえます。

人工分蜂

人工分蜂とは自然分蜂を防ぐために、人工的に群を分殖させることです。分蜂しそうな巣箱から王台のある育児枠をふくめた巣碑を取り、空巣箱に移します。移した巣碑の両側に貯蜜枠を入れ、独立した群を作ります。こちらに移した働き蜂に中には、元の巣箱に帰る蜂もいるので、元巣箱には空巣を入れて半径2km以上離すか、巣箱の真横に置いておきます。新しく作った巣箱は、数日程度で処女王蜂が出房し、交尾が成功して産卵が始めれば、人工分蜂の成功になります。

分蜂の防止策

分蜂防止策①:王台を除去する
群が大きくなり貯蜜が溜まってくると、分蜂する為に新しい女王蜂(王台)を複数作り始めます。
この作られた王台を全て除去しつづければ群は分蜂できません。

分蜂防止策②:女王蜂の羽を切る
女王蜂の羽を切ると、分蜂が起こっても女王蜂が飛べないので分蜂群が地面に留まり回収が楽になります。女王蜂が行方不明になると、分蜂群は元の巣箱に戻ります。

分蜂防止策③:巣門に隔王板を取り付ける
巣門に小さな隔王板(専用の道具があります)を取り付け、巣箱から女王蜂を出れなくします。 分蜂には、女王蜂の参加が必須なので、女王蜂が巣箱から出れないと、分蜂もできなくなります。
しかし、小さい女王蜂は隔王板の隙間を抜ける事があるので、過信は禁物です。
巣門に隔王板を取り付けるとオス蜂も巣箱から出れなくなるので、オス蜂が多い群には向ていない方法です。