採蜜

巣枠の取り出し

燻煙器の煙でミツバチをおとなしくさせてから、巣箱から巣枠を取り出します。巣枠についているミツバチは、巣箱の上でふるい落として群の中に戻します。このとき、巣枠を両手で持って、すばやく真下に動かしてピタッと止めるという、養蜂家が最初に覚える技が必要です。それでも巣枠にしがみついているミツバチは、蜂ブラシで払い落としておきます。ナイフで丁寧に蜜ブタをカットして、分離器に入れ、回転させてはちみつを振り出します。回転スピードがあまり速いと巣が壊れることがあるので注意が必要です。はちみつを採り終えた巣枠は巣箱に戻します。

採蜜のタイミング

採蜜は蜜が熟成するのを待ち、最適なタイミングを見て採取します。ミツバチ達が花から持ち帰る蜜は「花蜜ネクター」と言って、まだ糖度が30~50度程度のもので、完全なハチミツではありません。ミツバチは、これを羽で扇いだり舌にのせたりしながら糖度を高めていきます。4~5日後、糖度が79度前後にまで塾されると蜜ろうを分泌して「蜜ブタ」をし、やっとはちみつの完成になります。養蜂家は必ずこの「蜜ブタ」がされるのを待ってから採蜜を行うようにしています。早まって採蜜してしまうと、はちみつが熟成していないため発酵してしまうからです。じっくり待つことが、美味しいはちみつを採るための大切なポイントです。